ここでは睡眠障害の中でも、寝ている間の悩みについてご紹介します。寝言やいびき、歯軋り、悪夢など・・・心当たりのある方はいませんか?
睡眠中におしゃべりをしたり、声を発したりするケースです。一言二言であれば何ら問題ないのですが、中には長々と話すケースも。長い寝言が長時間続く場合にはストレスや内科的、精神的病気が原因のこともあります。
また、睡眠時遊行症(夢遊病)や夜驚症、睡眠時無呼吸症候群などの人にもよくみられるので、気になるようであれば一度病院を受診した方がいいです。
ちなみに、寝言で秘密をもらしたりするのでは・・・と心配する人もいるようですが、眠っているときでも心の防衛機能が働いているので、そのようなことはまずありません。
「いびき」とは息を吸ったり吐いたりする際、空気が気道の壁を振動させる音です。気道が狭くなって、空気の抵抗が大きくなるために生じます。そのため気道が狭くなりやすい肥満や扁桃肥大の人に多くみられ、時に飲酒や仰向け寝が誘発因子になるケースも。イビキは一種の生理現象といえますが、中には高血圧症や心筋梗塞などの怖い病気が潜んでいることもあります。また、断続的に起こる激しいいびきの場合は「睡眠時無呼吸症候群」の可能性も高いので、早めに病院を受診した方がいいです。
睡眠中に上顎と下顎の歯をこすり合わせて、不快な音を発するケースです。本人に自覚症状はないものの、中には顎の痛みで目を覚ます人もいるとか。歯軋りはストレスとの関連が指摘されていますが、歯並びが悪い人にもよく見られます。
激しい歯軋りが続くと単に眠りの妨げになるばかりでなく、歯や歯肉を傷める恐れも。歯を保護するマウスピースなどもあるので、まずは歯科医に相談してみるといいでしょう。
睡眠中に鮮やかで生々しい夢を見て強い不安、恐怖、生命の危険などを感じ、うなされて覚醒する現象です。怖い夢を見て目を覚まし、その後しばらくの間、眠れなくなってしまった・・・という経験は誰にでもあるでしょう。
しかし、これがたびたび起こるようであれば問題です。悪夢を頻繁に見る場合は、強いストレスが原因になっていることも。また、アルコールや睡眠薬などの薬剤を常用している人が急にやめると、悪夢をよく見ることがあるようです。
金縛り=心霊現象と思われがちですが、これは大きな間違い。金縛りは「睡眠麻痺」という生理現象で、意識はハッキリしているのに体が動かず、強い恐怖感に襲われる状態を意味します。
何かに追われる夢を見て逃げようとしていることもあれば、幻覚で人間や動物が見えたりすることもあり、いずれも時間にすると数秒〜数分程度です。4〜5割の人が金縛りを経験しているという調査結果もあり、決して珍しい現象ではありません。
金縛りの原因は明らかになっていませんが不規則な生活やストレス、過労などが続くと起こりやすいようです。また、ナルコレプシーでは金縛りを伴うことがあります。
寝相が悪い人は案外多いと思います。実は、私もその1人です。頭が逆になっているのは当たり前、ベッドの下に上半身が入り込み、目覚めたと同時に頭を「ゴチン!」なんてこともしばしば・・・。家族や友達にも笑われ、とても恥ずかしい思いをしてきました。
しかし、もしかしたら笑い事では済まされない重大な「睡眠障害」かも知れません。寝相が悪い場合には、レム睡眠行動障害や周期性四肢運動障害といった病気が潜んでいることも。あまりにひどいようであれば、まず病院を受診してみましょう!