

睡眠障害=大人に限ったものではありません。特に、最近は睡眠に何らかの悩みを抱える子供たちが急増しています。あなたのお子さんはぐっすり、気持ちよく眠れていますか?
最近は生活の24時間化に加え、母親の社会進出も進み、家庭生活の時間が後ろ倒しになりつつあります。ある調査によると、3歳児の半数以上は10時以降まで起きていて、中には深夜12時まで起きている子供もいるとか。
これは「早く寝かせて明日に備えなければならない」という親の意識が低下している現れといっても過言ではないでしょう。
夜遅くまでダラダラと過ごす生活習慣は子供たちの慢性的睡眠不足を促し、心身とも健全な発達に悪影響を及ぼします。たとえ就園前の子供であっても、早寝早起きの習慣を守るよう、親である私たちがしっかりと躾なければなりません。海外先進国においては、夜8〜9時になったら子供を寝かし付ける・・・という習慣が今なお根強く残っています。夜9時以降は「大人の時間」として、今一度生活を改めてみる必要があります。
夜中に訳もわからず恐怖を感じ、突然目を覚ましてしまう症状を「夜驚症」といいます。「悪夢」にもよく似ていますが、まったくの別物です。悪夢は脳が起きていて、からだが休息しているとき(レム睡眠)に起こります。
一方、夜驚症は脳が休息している深い眠りのとき(ノンレム睡眠)に起こり、覚醒することなしに恐怖の感情をコントロールしている中枢が働いてしまうのが特徴です。悪夢のように夢の内容に恐怖を感じるのではなく、なぜ怖いのか、本人にも全くもってわかりません。突然、パニック状態に陥ってしまうのです。
夜驚症は耳を劈くような金切り声とともに始まり、汗をかく、呼吸が速くなる、心拍数が上がるといった「恐怖」を感じたときと同様の現象が起こります。治療としては薬物療法や運動、睡眠コントロールなどがあるほか、発症時にはやさしく付き添ってあげることも重要です。
睡眠中に立ち上がって歩き回るような行動を「睡眠時遊行症」といい、これはいわゆる「夢遊病」です。子供(5〜12歳)に多く、全体の10〜15%にみられます。症状は30秒〜長くても30分程度で、通常は一晩に一度しか起こりません。
睡眠時遊行症はノンレム睡眠中に生じるのですが、深い眠りのときに寝返りを打つと、脳が完全には目覚めない状態のため、朦朧として起き上がったり歩き回ったりするのです。目は大きく見開き、言葉を発することもありますが、当の本人はとても深い眠りにあります。
よって、周りの人が起こそうとしてもなかなか起きません。そして、本人も翌日には記憶がないのです。脳の一部が未発達なために起こると考えられていて、脳が成長を終えたときに自然と症状は出なくなります。
そのため、通常は医療行為を要しません。対処法としては子供が転倒し、怪我などをしないよう周りを片付けたり、壁にぶつかったりしないよう気をつけてあげてください。また、無理に起こすのはよくないので、静かに布団まで連れて行ってあげるか、別の場所で横にさせてあげることが望ましいでしょう。
夜尿症は小児期によく見られる睡眠障害の1つで、就寝中知らず知らずのうちに排尿してしまうケースです。おねしょとの違いは年齢にあり、幼児期の夜尿を「おねしょ」というのに対して、6〜7歳以後の夜尿を「夜尿症」といいます。
夜尿の原因はさまざまですが、夜間の尿量が多かったり、膀胱容量が小さかったりすることが主な原因とされています。つまり、おねしょ=子供の性格や保護者の育て方に問題があるわけではありません。
夜尿症は自然軽快することが多いのですが、あまり長引くと子供が自信を喪失し、心理面や社会面、生活面などにさまざまな影響を及ぼします。また、このような影響はストレスとなり、夜尿の消失時期を遅らせる要因にもなりかねないので、なるべく早めに治療しましょう。
夜尿症に有効な薬物療法などもあるので、まずは専門医に相談してみてください。